令和5（2023）年度の展覧会
新収蔵作品展 2023
令和5（2023）年４月４日（火）〜４月25日（火）
- 広島市立大学芸術資料館が2022年度に収集した作品を展示した。卒業・修了制作の買い上げ作品は、蜜柑畑でたわむれる裸婦を描いた豊かさを感じさせる「Fragment of the moon」、現代の孤独感を室内画に表現した「沈黙II」、うずくまる聖獣の翼が美しい彫刻「逃走者たち」、祖父母の思い出を水彩画のアニメーションで温かく綴った「まる」、華麗な構図と色彩のスカーフを光の重なりで見せる「nimen」を展示しました。 また、購入作品として小森邦衞作「籃胎香合」を、寄贈作品としてヒロシマ・アピールズ・ポスターを公開しました。
「光の肖像」展 2023
令和5（2023）年５月９日（火）〜５月17日（水）
- 「光の肖像」展は、広島市立大学芸術学部美術学科油絵専攻の教員と学生・卒業生が2004年から2015年に取り組んだ研究プロジェクト。初回の展示は、被爆60周年に当たる2005年で、その後、肖像作品を制作し、体験談とともに発表する展示を10回以上、国内外で実施してきました。「光」には原爆の閃光、絵画が芸術として成り立つときの光、未来への足取りを照らす光の三つの意味が込められています。被爆者の肖像を描くことは、風化しつつある被爆経験と、失われつつある絵画芸術の価値と意味を問いかけます。 肖像画の人物の眼差しは未来への希望に向けて注がれていること、光の肖像が未来の文化を紡いでくことを祈り、25点を展示しました。
マヌエル・フランケロ―モノの言語
令和5（2023）年６月１日（木）〜６月21日（水）
- 2002年に発表された版画シリーズ「モノの言語(The Language of Things)」を展示。このシリーズを発表する約10年前から、フランケロはアトリエにある何気ない物体をポラロイドカメラで毎日のように撮影しました。そのポラロイド写真を銅板におこし、和紙にプリントしたのが「モノの言語」シリーズとしてまとめられた14点の作品。概念や表象を表現するフランケロの芸術作品を「見る」と言うことは、鑑賞者に複雑な芸術的体験を与えられた展示でした。長崎県立美術館の協力により実施しました。
芸術資料館収蔵作品展 "座のたたずまい"
令和５（2023）年 ７月21日(金)〜８月５日(土)
- 「座」の姿勢は、描かれるものの心理や置かれた状況を物語る鍵となります。それを支える「椅子」は、その時代ごとの最先端の技術が集結した造形物であり、産業デザイン史を語る上で重要なポジションにあります。 工芸・彫刻作品としての美、構造的な機能を兼ね備え、そのうつくしいたたずまいから美術作品にも数多く登場します。広島市立大学芸術資料館が収蔵する世界各国の名作椅子を中心に、「座」をモチーフとした絵画、彫刻等、卒業・修了制作買い上げ作品を含む、作品群の展覧会を開催しました。
新任教員展 2023 友定睦 岩崎貴宏 長坂有希
友定 睦 :令和５（2023）年 10月６日（金）- 10月15日（日）
岩崎 貴宏:令和５（2023）年 10月20日（金）- 10月29日（日）
長坂 有希:令和５（2023）年 11月３日（金）- 11月12日（日）
- 本学芸術学部へ新たに着任した、岩崎貴宏准教授（彫刻）、友定睦講師（彫刻）、長坂有希講師（現代表現）による作品展を開催いたします。土地の歴史や人々を取り巻く環境、事象などを綿密にリサーチし、立体や映像、インスタレーションとして作品制作を行う３名の表現をどうぞご高覧ください。期間中、作家によるシンポジウムを行います。
学生企画展 視る、ここから 展
令和５（2023）年 11月29日（水）〜12月７日（木）
- 被爆地としての象徴性だけでなく、広島の歴史、そして「今」の人々の活動を知ることで学んだ広島のエネルギーや発展性、その前向きなイメージをテーマとして表現しています。展示される作品は、巨大な生命体を想わせる大型の作品や、生まれ変わりやコロニーをイメージとしたオブジェ、未来への希望や不安など様々な感情を併せ持つ頭部像など、活気や可能性を表すコンセプトが込められています。学生だからこそ表現できるものを探求します。
学生企画展 貌/存在/源を辿る 吉村織那 個展
令和５（2023）年 12月13日（水）〜12月17日（日）
- 初期の黄土系や赤茶系の岩絵具をベースに盛り上げ技法を利用した作品から、水墨表現によるモノトーン調をベースに制作した近作まで全５点を公開します。近作は博士後期課程２年次に提出した論文でも取り上げた「広島の樹木」をモチーフにしています。広島市や呉市などにある樹木を調査し、現地でスケッチ取材をしてきました。サボテンや松などの樹木の生命力や貌のうねり、勢いを筆致で再現。それぞれの作品の画面から迸るようなエネルギーを感じられます。
日本画制作の現場�� ― 新恵美佐子展 ―
令和５（2023）年 12月21日（木）〜28日（木）、令和６年１月４（木）〜７日（日）
*12月29日〜1月3日は休館いたします。
- 本展は令和5年度特色研究『日本画制作の現場�此宗崛郎遏廚砲弔い董�日本画の制作過程及び作家の言葉からの考察―』として開催する展覧会です。現在国内第一線で活躍する日本画家の作品と、その制作過程で生み出される実験資料を通じて、絵画における「創作」という営為について、包括的・体系的に迫ることを目的としています。 シリーズ第6回目となる今回は、国内外で活動する美術作家・新恵美佐子氏に焦点を当て、日本画作品を中心にスケッチやエスキース、下図などを一堂に展示、また制作の現場となるアトリエ風景を写真パネルで紹介しました。 初渡印から30年以上インドと日本を中心に活動する新恵さんの、瞑想から生まれたような透明感のある大作「ターコイズ」シリーズなど約10点を展示しました。
2023年度 博士後期糧本審査作品展示 アブドサラム・アリキン （絵画領域・油絵研究室）
令和６年（2024年）１月17日（水）〜１月19日（金）
- 芸術資料館展示室では、「博士後期課程本審査作品展示 アブドサラム・アリキン（絵画領域・油絵）」を開催します。 中央アジアのタリム盆地は紀元前1〜2世紀から仏教を受容し、千年以上に渡り仏教が盛んでした。インドに次ぐ隆盛の地であり、石窟の修行場には壁画が残っています。フレスコ画とは異なる技法が使用されていました。 当時の材料を用いた壁画の再現模写や絵画作品など、作品20点以上を展示します。1/17（水）16：00〜17：00からは論文のプレゼンテーションも行いました。
2023年度 博士後期糧本審査作品展示 張俊傑
会 期 ：令和６年（2024年）１月22日（月）〜１月24日（水）
- 芸術資料館展示室では、「博士後期課程本審査作品展示 張 俊傑」を開催します。 武漢大学は中国で最初に建設された大学であり、キャンパスの26棟は文化財として指定されています。特に、旧図書館は西洋と中国の造形意匠を折衷した特色のある建築です。 旧図書館の建築的意味を分析し、新図書館の設計の概念モデルを作成・検証しました。現代の中国建築は機能性を追求することが主流ですが、伝統的な建築文化を継承する可能性を探ります。 現代建築、古典建築の建築模型や都市インスタレーションなど、作品15点以上を展示します。1/24（水）15：00からは論文のプレゼンテーションも行いました。
第27回 広島市立大学芸術学部卒業・修了作品展
令和６（2024）年 ２月９日（金）〜２月13日（火）
- 広島市立大学芸術学部４年生と大学院(博士前期課程)２年生による作品展「第27回広島市立大学芸術学部卒業・修了作品展」を開催。大学内にて、日本画・油絵・彫刻・現代表現・視覚造形・立体造形・映像メディア造形・金属造形・染織造形・漆造形を専攻する学生たちによる作品を展示しました。