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                 菅 亮 平

             Unknown People

 本学芸術学部講師であり美術作家の菅亮平による、広島平和記念資料館の被爆再現人形を題材としたリサーチ・プロジェクトの発表展を開催します。菅講師は、「空虚(ヴォイド)」を主題とした創作に取り組み、広島において2021年に原爆ドームの第5回保存工事で使用された塗料による絵画作品《K 15-30D》の制作を開始するなど、戦後の歴史継承の問題を巡って想起される芸術の今日的な可能性を追求しています。
 被爆再現人形とは、1991年から2017年まで広島平和記念資料館で展示された、原子爆弾が投下された広島の被爆直後の灰塵に帰した都市の一角を再現したジオラマ内の成人女性と女子学生、男子を模したプラスチック製の等身大の人形三体を指しています。2010年に広島市が策定した「広島平和記念資料館展示整備等基本計画」の中でジオラマと人形の撤去の方針が示され、2013年以降に被爆再現人形論争とも言うべき賛否両論の議論が起こります。最終的に、被爆の実相を実物資料で表現する方針によって、2019年の広島平和記念資料館本館リニューアル後は人形展示も含め展示内容が大幅に変更されました。このように世間の耳目を集めた人形ですが、製作された背景は不明な点が多く、燃え盛る炎の表現が演出されたジオラマ展示においてその詳細を観察することはできませんでした。一連の経緯に関心を持った菅講師は、文化財保存・修復の専門家に協力を依頼し、これらの人形の表面・内部・構造・組成などの成り立ちを明らかにするため、現状調査を行いました。
 2024年7月から10月にかけて、原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)で開催された個展「Based on a True Story」では、戦争がもたらした歴史の断絶と死の記憶を継承する上で、「ドキュメント」と「フィクション」はどのような関係性にあるのか、被爆再現人形と向き合うことを通して、歴史継承のメソッドについて再考を促しました。本展は、その後の継続リサーチを含めた内容によって再編されます。歴史は、時の経過という空白によって、常に未知(Unknown)のものとして私たちの前に広がっています。本展は、被爆80周年に当たる2025年に被爆地である広島の地で、「ヒロシマ」の歴史を未来へとつなぐ方法について、アートの領域から考察を深める契機となるでしょう。


■日 時:2025年3月20日(木・祝)-3月27日(木)
     ※会期中無休
    10:00 〜 17:00  入場無料
■会 場:広島市立大学芸術資料館5階「展示室」

■トーク:「ヒロシマ」とアート
   3月20日(木・祝)14:30〜
   松岡剛(広島市現代美術館学芸員)
   菅亮平(広島市立大学芸術学部講師)


■ 助 成:広島市立大学特色研究、公益財団法人野村財団

■ 内覧会:3月19日(水)15:00〜  プレス関係者対象・要予約)
      お問い合わせメールアドレス:kan.can.0517@gmail.com

■ 主 催:広島市立大学芸術学部菅研究室・広島市立大学芸術資料館  


      □ 菅亮平 略歴

 美術作家。1983年愛媛県生まれ。2016年に東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了、博士号(美術)を取得。「空虚(ヴォイド)」を巡る思考を基に、多様なメディアを横断的に扱いながら作品制作とアートプロジェクトに取り組み、国内外で発表する。2020年より広島市立大学芸術学部講師。



   <お問い合わせ>
    芸術資料館  〒731-3194 広島市安佐南区大塚東3-4-1 TEL082-830-1821
    芸術学部分室 TEL082-830-1507 FAX082-830-1658






               芸 術 資 料 館

               新 収 蔵 作 品 展 2025

 広島市立大学芸術資料館が2024年度に収集した作品(2024年度の卒業・修了制作の買い上げ作品、購入作品、寄贈作品)8点を公開します。
 2024年度の卒業・修了制作買い上げ作品として、深緑の小道の景色を描いた日本画「逍遥」、大理石の岩肌を生かして、うねりの美しさを彫刻した「White Falls:I」、架空の街の夜をインタラクティブなアニメーション映像として表現した「F 街俱楽部」、寝具の上が箱庭のように動物の世界になる油絵「明け方の箱庭」、形状と柄模様、色彩の妙が美しい金工「七宝箱『白銀回』」を展示します。
 また購入作品として、伊能一三の漆工「へいわののりもの(しか)」を、退任寄贈作品として、森永昌司「時の匣」、伊東敏光「一郎の滝」を展示します。ぜひご高覧ください。

■日  時:2025年4月2日(水)〜4月22日(火)
      10:00 - 17:00 土日は16:00迄

■会  場:広島市立大学芸術資料館5階展示室
      入場無料






明け方の箱庭 2025年  三坂日奈子 F150号 



   ■出品作品

   卒業制作  逍遥             神原夏琳
   卒業制作  White Falls:I         安達響
   卒業制作  F 街俱楽部          山本芽生

   修了制作  明け方の箱庭         三坂日奈子
   修了制作  七宝箱「白銀回」       粟根誠一郎

   購 入   へいわののりもの(しか)   伊能一三

   退任寄贈  時の匣            森永昌司
   退任寄贈  一郎の滝  *野外展示 中庭 伊東敏光



    *本学学生は感想文が「知のトライアスロン」のポイントになります。
    *予告なく出品作品を変更する場合があります。ご了承ください。


   ■主    催 芸術資料館
   ■お問い合わせ 芸術資料館  TEL082-830-1821
           芸術学部分室 TEL082-830-1507 FAX082-830-1658